福祉コラム(11月)

福祉コラム
人生の最後の過ごし方
世界的な超高齢化社会に突入した今、高齢者介護は多くの雇用を生み出す成長産業となった。誰もが迎える老いを支え、満ち足りた人生の最終章を過ごすお手伝いをする場である高齢者施設の業界で極めてユニークな老人ホームを運営する片山ます江さん。30年前に老人福祉事業を始めた彼女はこの業界ではずぶの素人。しかも資金ゼロ。ひたすら利用者の望むことは何か、どうしたら満足を与えられるかを考え続け、常識にとらわれない理想の老人ホームを探求し続けた。社会起業家の育成を目的とするスイスのシュワッブ財団より、日本人初の「2014年度社会起業家」に選出された。まさに快挙である。長年住み慣れた自分の家で最後まで過ごしたい。だが、自立生活が難しくなれば、ホーム入居を考えざるを得ない。真の幸せと心の平安を与えてくれる施設を求めて試行錯誤し続けた末、一大事業を築きあげた氏の理念に感銘を受けた小欄は、会員の皆さんと最適なホームの選び方は共有するため、氏の著書の抜粋をお伝えする。著書名その他詳細ご希望の方は福祉部までご連絡ください。
建物の立地や最新の設備、サービスの質、雰囲気、他の入居者との相性などをバランスよく考え合わせることが大切。
自分に一番適した老人ホームを選ぶポイントの一覧:
・ごく普通の暮らしぶりが続けられるか。
・常識にとらわれない柔軟な発想で介護を提供しているか。
・入居者の希望に沿って柔軟な対応をしてくれるか。
・ミニコンサートや美容師のヘアカットなどの個性に合った気晴らしがあるか。
・介護の本質は「本人がしたいことをそっと見守ること」それが実行されているか。
・人間としての尊厳を守るプライバシーが尊重されているか。
・マニュアルに縛られないサービスを提供しているか。
・厳しいクレームはサービス向上の好機であると心得ているか。
・家庭の心地よさと温もりが演出され、孫が遊びに来たくなる色彩豊かなインテリアか。
・家族が自分の親を見てもらいたいと思える場所か。
・地域コミュニティの人が自由に利用できる図書コーナー、カフェなど、共有できる開かれたスペースがあるか。
・トレーに全部乗せた単調な食事ばかりでなく、時にはワクワクするご馳走を取り入れたメニューがあるか。
・形だけの挨拶だけでなく、話し込むような寄り添ったケアがあるか。
・本人が希望しないことを押し付けていないか。
・入居者は人生経験豊富な人たちであることを肝に銘じた教育訓練があるか。
・介護とは「許しをもらう仕事」という謙虚な心得で接しているか。
・最終コーナーで「よき人生だった」と納得できるサービスを提供しているか。
・医療機関との連携を重視しているか。
・残された家族に「これでよかった」と喜ばれる看取りが実行されているか。
・スタッフは美しくてスマートな身だしなみで喜びに満ちて仕事しているか。
・入居者とよい距離感をもって対応しているか。
・「ノーといわずにまず行動」が実行されているか。
・臨機応変の状況判断で責任を引き受けているか。
・福祉の仕事は社会から甘やかされがち。非常識な言動にならない配慮があるか。
・楽しいと喜んでもらえるイベントを常に演出しているか。
・他の事業所をこまめに見学しているか。
・ISO9001(国際標準化機構)などの質の高いサービスを提供しているか。
・健全な経営感覚と財務基盤があるか。